新しい Outlook for Windows 一般提供に向けたガイド

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※ この記事は、New Outlook for Windows: A Guide to Product Availability の抄訳です。最新の情報はリンク先をご確認ください。

※ 2024/11/07 更新: 本記事の公開後に元となった記事に入った更新内容を、本記事にも反映しました。

新しい Outlook for Windows をより多くのお客様にお届けするにあたり、「この変更に対して組織はどの程度の期間をかけて準備する必要があるのか、また、従来の Outlook for Windows は将来的にどうなるのか」といった、製品の提供やその時期について多くの質問をいただきました。

現在、新しい Outlook for Windows は法人のお客様向けにプレビュー版を提供しており、一般提供の準備に近づいています。このブログ投稿では、これらの質問に対する回答を提供するとともに、新しい Outlook for Windows についてより詳しく知るために役立つリソースを共有します。なお、以下の情報は、商用版の Outlook に適用されるものであり、Windows メール、および、カレンダー アプリには適用されません。

成功した製品移行から学んだこと

近年、Outlook は段階的なアプローチを用いて Outlook on the web、従来の Outlook for Windows、Outlook for Mac の新しいアプリの体験を提供しており、それが新しい Outlook for Windws を法人のお客様に提供するアプローチにも反映されています。2022 年初頭、私たちは Outlook for Mac の最新バージョンをリリースしました。これは、従来の Mac の体験を改善し、より良いパフォーマンス、美しいユーザー エクスペリエンスを形成し、将来に向けて位置づけるための大きな一歩でした。この過程は 3 年以上続いており、現在ではほとんどのユーザーが新しい Outlook for Mac に完全に移行しています。私たちのアプローチでは、フィードバックと準備に基づいて “オプト イン (Opt in)”, “オプト アウト (Opt out)”, “カットオーバー (Cutover)” の 3 つのステージに重点を置きました。これにより、お客様が新しい Outlook for Mac を評価し、移行の準備を行い、最終的に組織全体としての移行を行うまでの十分な時間を提供しました。

図 1. Outlook 移行のステージ

新しい Outlook for Windows についても、同様の段階的なアプローチを採用しています。移行は数年に渡って行われる予定であり、その期間の中でより多くの機能を新しい Outlook for Windows に提供し、お客様と協業しながらフィードバックと準備を評価し、適切に移行の準備をするために必要なものが確実に手に入れられるような管理者向けのガイドとツールを提供していきます。

ステージ 1: オプト イン (Opt in)

現在法人のお客様向けのプレビュー版が提供されていますが、新しい Outlook for Windows はステージ 1 “オプト イン (Opt in)” に位置づけられます。このステージでは、お客様は従来の Outlook の右上に “新しい Outlook を試す” というトグルが表示されます。新しい Outlook for Windows は “既定で無効” となっており、ユーザーはトグルを有効にすることで、新しい Outlook for Windows に切り替えて試すことが出来ます。まだ利用できない機能やワークフローがある場合、ユーザーは従来の Outlook for Windows に切り替えることが出来ます。この切り替えは素早く行えるように設計されているため、必要に応じて簡単に双方向の切り替えが可能です。このステージでは、ユーザーが従来の Outlook for Windows と新しい Outlook for Windows の両方を並行して実行するための機能を維持し、どちらの製品もシームレスに操作しながらそれぞれの使用感を比較出来るようにします。このステージにおいては、フィードバックが重要な役割を果たします。ユーザーが従来の Outlook for Windows に戻すたびに、その使用感についてのフィードバックが求められます。このフィードバックは、その他の様々なインプットとともに、製品機能の開発促進に大きく寄与しており、次のステージへの準備に反映されます。

マイルストーン: 一般提供 (General Availability, GA)

このマイルストーンによって、新しい Outlook for Windows はプレビューから一般提供へと移行します。
該当するライセンスをお持ちのお客様は、それぞれのマイクロソフトのサポート プログラムを通じて、通常の技術サポートを受けることが出来るようになります。このマイルストーンでは、機能開発はまだ進行中であり、どのような機能を優先的にリリースするかという点について、引き続きフィードバックをいただく予定です。まだ新しい Outlook for Windows にて実装されていない特定の機能が利用可能になるのを待っている組織がある一方で、既に新しい Outlook for Windows に移行する準備が出来ている組織にとっては、完全にサポートされることが期待できます。サポートやフィードバックの詳細については、新しい Outlook for Windows でサポートに問い合わせ、フィードバックを提供する の記事を参照ください。

ステージ 2: オプト アウト (Opt out)

機能開発と品質評価の期間が過ぎたら、”オプト アウト (opt out)” のステージに移ります。このステージでは、新しい Outlook for Windows は “既定で有効” となっており、自動的にユーザーに新しい Outlook for Windows のエクスペリエンスが提供されます。このステージへの移行の準備はお客様と協力して決定し、企業向けライセンスをお持ちの弊社からご連絡可能なお客様に対してはこのステージに移行する少なくとも 12 ヶ月前に通知を行います。必要であれば、IT 管理者は私たちの製品のタイムラインよりも早くこのステージに移行することを決定することができます。このプロセスを促進するために、IT 管理者に対してこのステージを展開するためのツールとその手順を提供する予定です。このステージの間も、ユーザーは従来の Outlook for Windows に切り替えることができます。

ステージ 3: カットオーバー (Cutover)

“カットオーバー (Cutover)” ステージでは、従来の Outlook for Windows に切り替える機能は利用できなくなります。Microsoft 365 サブスクリプションからの Outlook の新規展開では、新しい Outlook for Windows が導入されます。このステージへの移行の準備はお客様と協力して決定し、このステージに移行する少なくとも 12 ヶ月前に通知を行います。必要であれば、IT 管理者は私たちの製品のタイムラインよりも早くこのステージに移行することを決定することができます。永続的なライセンスおよびサブスクリプション ライセンスを利用した従来の Outlook for Windows のインストールは引き続きサポートされます。

カットオーバー ステージは、従来の Outlook for Windows のサポート終了を意味するものではないことにご注意ください。マイクロソフトは、公表されているサポート ライフサイクルに則って、少なくとも 2029 年まで従来の Outlook for Windows の既存のバージョンのサポートは継続します。

ステージ間の移行時の通知

上述した移行ステージのタイムラインについて、以下の図 2 に示します。オプト イン ステージの期間は、オプト インからオプト アウトまで、オプト アウト ステージの期間は、オプト アウトからカットオーバーまでとなります。

一般提供 (GA) 開始後は、既存のチャネルを利用して “ステージ移行の通知” を提供する予定です。この通知は、新しい Outlook for Windows がオプト アウト ステージの準備のための多くのお客様のニーズのを満たすと予測され、12 ヶ月以内に次のステージに移行することを知らせるものです。同様に、この通知はカットオーバー ステージに移行する 12 ヶ月前にも提供されます。

図 2. 提供に向けた流れ

これが意味するもの

新しい Outlook for Windows は、使用感の確認、フィードバックの提供、移行や展開に際して準備を行うために、お客様組織向けに利用ができるようになりました。お客様組織にとって、移行に際していくつかの準備が必要です。

  1. 関係者に連絡を取る

    エンド ユーザー、役員やサポートなどのパワー ユーザー、特定の機能要件を持つチームなどの関係者に働きかけ、新しい Outlook の使用感を監査し、徹底的に評価します。

  2. テストの範囲を明確にし、レビューする

    お客様の ワークフローがどのようなもので、新しい Outlook for Windows によってどのような影響を受けるのか、ということに関するスコープを決め始めることは、組織の切り替え準備がどの程度整っているかを評価する上で重要です。機能の展開状況やマイクロソフトが取り組んでいることに関する最近の投稿は、こちら を参照ください。

  3. 展開計画の開始

    チームの規模にかかわらず、展開計画は、組織が新しい Outlook for Windows に対応できるようにするために非常に重要です。組織にとって万全の準備を行えるよう、できるだけ早期に着手されることを推奨します。

お客様およびお客様の組織において新しい Outlook for Windows への移行を準備するために、より多くのコンテンツを開発していますので、ご期待ください!また、Outlook for Windows の最新バージョンを最高のものにするため、皆様からのフィードバック(こちらのブログ内でのコメントやアプリ内でのフィードバック)をお待ちしております。